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初音ミクのファンは、誰一人として「いつかミクも過去のものになる」と思っていない。ミクは歳を取らず、しかも世界中から愛されようとしている。生身のアイドルたちを過去のモノにしながら、ミクだけは永遠に歌い続けるはず——。ファンはそう願っている。
しかし現実は諸行無常だ。現在どんなに初音ミクの人気が高くても、いつかは下火になる。クラウド・コンピューティングとかアンビエント・ネットワークだとかが一般化した遠い未来には、パソコンを所有すること自体が珍しくなるかもしれない。そんな時代に初音ミクに楽曲を歌わせるのは、いまでいう伝統芸能や伝統工芸品みたいなものになるはずだ。かつて一世を風靡した緑髪ツインテールの美少女は、博物館や大学で細々と愛される存在になるだろう。